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第十四回 兼題

一、洒落附  数字入り名詞一切
一、折句附  「ひらき」天地清濁随意
一、物者附  白くてあるするものは


◎今回は、11月5日に開催される「ひらき」のお題も兼ねています。「天・地・人」に抜かれた方にはひらきで景品を差し上げます。また、詳しい講評もありますので、腕を挙げたいという方、ぜひふるってご参加ください。初心者の方も、歓迎いたします。

【解説と例句】

一、洒落附 数字入り名詞一切

投句はこちら 【締め切り10月26日午前9時】

●洒落附(しゃれづけ)は、いわゆる「ダジャレ」とは違った、式目(ルール)に沿った言葉遊びです。以下、説明が長くなりますので、まずは、例句をご覧ください。

 例句(洒落附  数字入り名詞一切)

   四苦八苦客        つ花連
   二十が悪けりゃ謝ります  つ花連
   二の足の三振       つ花連

 洒落附は、お題に沿った言葉で洒落るという遊びです。そして、そこにはいくつかのきまりがあります。例えば、兼題を(人体の部分・名称一切)として説明します・

1 任意の言葉(人体の部分・名称)を選ぶ。

  胸、腹、瞳、額、瞳、まつげ、二の腕、上腕、等々いくらでも思いつくでしょう。これら   で洒落を作ると、

【例句】 
  まつげは誰にでもある    (扇遊/つ花連)
  二の腕話          (小ゑん/つ花連) 

 最初の句は「間違ぇは誰にでもある」、次の句は「身の上話」を洒落たものだとい   うことが、おわかりでしょう。これを「本文(ほんもん)」または「裏」と言います。
 洒落た後で裏に隠れているので「裏」です。それに対して、洒落た後の句(作品)を「表」といいます。

    例:[表(作品)]瞳 あったその日から
    [裏(本文)]一目 あったその日から

 ご投句いただくものは「表」です。「裏」は併記しないでください。

 併記しなくても裏がわかるような洒落でないと、高得点は得られません。

2 頭附けであること

 必ず兼題の言葉(人体の部分・名称一切)を頭に据えて洒落を作って下さい。

 以下の例句は、頭に据えていないので病句(ルール違反)となって選ばれません。

  良くない例:
        夜霧の第二食道(裏:夜霧の第二国道)

 「国道」を「食堂」で洒落たのでしょうが、頭附けになっていないので病句となります。

3 同音は不可

   表と裏が同じ読み(音)になる句も病句です。

    良くない例:
      小腸削減  (裏)省庁削減

 上記の例句は、表と裏いずれも「ショウチョウさくげん」と読み、口に出した時、洒落ていることがわかりません。よって、病句になります。
 洒落附はあくまで「口にだしてわかること」を大事にします。

4 洒落は一句の中で一カ所まで

良くない例:
瞳あって額がふくらむ

 ひとつの句の中で、二カ所(瞳、額)以上洒落てはいけません。これも病句になります。

5 表が立っていること

   表の意味が通じる(表が立つ)洒落が、高評価を得ます。

  例:上腕炭坑夫      (馬桜/つ花連)

 この句の表はそのまま「上腕炭坑夫」です。「上腕炭坑夫」こんな言葉はありませんが、考えると上腕が発達している筋肉隆々の炭坑夫という意味に取れます。また絵も浮かんできます。これを『表が立つ』と言い、高評価の洒落となります。そして、表の立たない洒落を駄洒落(ダジャレ)と言うのです。

6 語感がよいこと

   雑俳では、口に出した時の感じやテンポの良さを重視します。
   お作りになった句は、是非、口に出して語感を確かめてください。

   洒落附に慣れていない方は、まずは、わかった範囲でやってみてください。
 繰り返し参加することで、腕があがります。
 11月5日開催の「ひらき」では、さらにわかりやすくご説明します。

 ※洒落附についての解説は、こちらもご覧ください。
  

投句はこちら 【締め切り10月26日午前9時】

一、折句附(5・7・5)「ひらき」天地清濁随意

投句はこちら【締め切り10月26日午前9時】 

●五・七・五それぞれの頭1音目を指定し、それに従って句を作ります。
 今回の場合「ひ・ら・き」の音をそれぞれ五七五の頭に付けるということです。
 また、今回は「天地清濁随意」としましたので、
 天地随意、つまり「ひ・ら・き」の順でも「き・ら・ひ」の順でも構いません。
 ただし「ら・き・ひ」「き・ひ・ら」などは不可です。
 また、清濁随意、つまり濁音、半濁音の使用も構いません。
 「ひ」のかわりに「ぴ」や「び」、「き」のかわりに「ぎ」の使用も許されます。

  [ 上   五 ]     [ 中   七 ]     [ 下   五 ]
  ひ □ □ □ □   ら □ □ □ □ □ □   き □ □ □ □

  き □ □ □ □   ら □ □ □ □ □ □   ひ □ □ □ □

               ※き→ぎ、ひ→ぴ・び、の使用も可。

*病句の例
  ひ ら □ □ □   ら □ □ □ □ □ □   き □ □ □ □
  ひ □ □ □ □   ら き □ □ □ □ □   き □ □ □ □
  き ら □ □ □   ら □ □ □ □ □ □   ひ □ □ □ □

 このように音が重なるのは病句となります。


 今回は単に「折句附」で出題していますから、
 「ひらき」に関する句を詠む必要は特にありません。

   ※折句附についての解説は、こちらもご覧ください。
  

投句はこちら【締め切り10月26日午前9時】 

一、物者附 白くてあるするものは

投句はこちら【締め切り10月26日午前9時】

 「物者附(モノハヅケ)」は、雑俳の中でも一番難しい言葉遊びです。解りにくいのですが、解ってくるとこんなに面白い遊びはありません。
 「物者附」は、「なぞなぞの"問題"を作る言葉遊び」とお考え下さい。子供の頃にやった事があるでしょう。

 歯が二つで目が三っつな"モノハ"な〜に? …と言う"なぞなぞ"の"問題"です。
 無論、答は「下駄」ですね。この答えを「白くてあるするもの」にして問題を考えるのです。まずは、以下の例句をご覧ください。

 例句 白くてあるするものは
  日本一の冠       (一朝/つ花連)

答え(裏)が解るでしょうか?

 「白くてあるするもの」というのは、白いものであったり、白いものでしたりする、という意味です。
 つまり、答えが「白いものであったり、したりするもの」で、「日本一の冠」はナーニ? というなぞなぞです。答え(裏)は、『富士山の冠雪』です。これはいかにも白いですよね。
 つまり「日本一の冠」から『富士山の冠雪』という「白くてあるするもの」を誘因させる遊びなのです。お解りでしょうか?日本一から富士山、冠から冠雪、を想像させ『富士山の冠雪』となるのです。続いて例句を記します。

 例句
  切られた奴      (寿楽/つ花連)
    秋の詩        (馬桜/つ花連) 
  姫の城        (雲助/つ花連)

答え(裏)を考えて下さい。
正解は、上から、奴豆腐・北原白秋・姫路城、となります。みな「白くてあるするもの」です。姫路城は白鷺城とも呼ばれ白くて美しい城として有名です。このように物者附は選者の知識が試されてしまう遊びでもあるのです。

 では、物者附の式目(ルール)についてご説明しましょう。

1,「のた切れ」で作る
   ○○したXX  または
   ○○のXX

…と言う形式で作ります。字数の縛り(制限)は有りません。コレを「のた切れ」と言います。変形として

   「○○されたXX」
   「○○だったXX」
   「○○れたXX」

  …等の形も可とします。

2,表の意味が通じる(表が立つ)句にする。

   表 「日本一の冠」

 この言葉をそのまま考えると、「日本一の賞をもらった人」または「高価な宝石で飾られた日本一の冠」などの意味に取れます。これを「表が立つ」と言います。

3,表と裏が離れていること。

  つまり表の「日本一の冠」と裏の「富士山の冠雪」は違うものです。これが良い物者  附の条件です。「切られた奴」と「奴豆腐」も離れていますね。

4,洒落を使ってはいけない。

  「白くてあるするもの」を誘引させようとして、洒落(同音異義語)を使ってはいけ  ません。例えば、

   飛んだ詐欺      答え(裏)「白鷺」

 これは、鷺を連想させるのに詐欺という同音異義語を使っているので病句となります。

5,当たり前ですが、「白」という字を表に出してはいけません。

雑俳であつかう「物者附」は正式に言うと「表裏物者附」です。難解ですが、CMコピーの考え方に通じるとても面白い「言葉遊び」です。「白くてあるするものは」 取りあえず作ってみて下さい。

  ●ご投句の際は…

 ご投句の際は「のた切れ」およびそれに準ずる形式

  ・[  ]した[  ]
  ・[  ]の[  ]
  ・[  ]された[  ]
  ・[  ]だった[  ]
  ・[  ]れた[  ]

 でお願いいたします。

 皆さんからお送りいただくのは
 「白くてある/するもの」を答えとした、「なぞなぞの問題(表)」です。
 なお「裏(答)」は決して書かないでください。
 選者が新しい「答え」を見つけるかもしれません。
 そんな面白さもあります。

 物者附については、ぜひこちらの解説もお読みください。
 

投句はこちら【締め切り10月26日午前9時】

●それではみなさん、奮ってご投句ください。また、ぜひ「ひらき」にもご参加下さい。頭をひねりながら、楽しいひと時を過ごしましょう。