![]() 【10・プライバシーの侵害・報道の自由】 平成11年10月22日(金) ◆ 母校・国士舘大学の剣道部を誇る剣道部が解散になった。 全日本学生剣道大会で過去11回の優勝を誇る剣道部が解散になった。私は剣道部ではな かったが、国士舘から剣道部がなくなることについては胸が痛い。 ◆ 我が、国士舘大学は 柴田徳次郎初代総長の時代から『文武両道』を校訓のひとつとしている。 優勝回数からのもったいなさではなく。剣道部がなくなるということは『国士舘』ではな くなるということなのだ。今回の事件を簡単に説明すると9月28日に剣道部の寮で4年 生が言われた仕事をしていなかった1年生の腹を蹴り死亡させた。人を殺すというのは、 いかなる理由があろうと犯罪である。当然、4年生は逮捕され、傷害致死で起訴された。 当然、剣道部も無期限活動停止となり処分を待つ状態となっていた。しかし、亡くなった 1年生の遺族の方から「息子の仲間が剣道の道を閉ざさないように配慮して欲しい」とい う申し出があったため、剣道部を『廃部』とせず『自主解散』としたのだ。 私はこの事実を理事長の記者会見の数日前から知っていた。 ◆ 「廃部ではない!解散である! 拓殖大学の空手部の例からしても『剣道愛好会』として復活できるかも知れない!」 と思っていた。私、以外の現役学生やOBがみんなそう思っていただろう。そんな私が記者 会見の前日(9月20日)にフジテレビ『ニュースJAPAN』を見ているとキャスターの安藤 優子さんが驚くべき発言をした。 「国士舘大学剣道部が廃部を決定しました...」 ...私は耳を疑った。辞書で調べても『解散』と『廃部』は違う。『解散』は集合していた者 を去り散らすことであり、『廃部』は今までやっていた活動を以後行わないこととある。 小学生が読んでも違いはわかるはずだ。私は思わずフジテレビに抗議ではなく、確認の電話 をした。以下は『ニュースJAPAN』担当者との会話である。 ベン村さ来「....先ほどのニュースで 国士舘大学剣道部が『廃部』と言っていましたが、 『解散』の間違いではないでしょうか?」 フジテレビ「学校の発表では『解散』でしたが、 それでは一般の方にわかりにくいので、 こちらで原稿を『廃部』としました」 ベン村さ来「『解散』と『廃部』では 意味がかなり違うと思いますが?」 フジテレビ「そうでしょうか? 意味は同じだと思いますが?」 ベン村さ来「違いますよ。(『解散』と『廃部』の意味の違いを説明)」 フジテレビ「実はですね、大学関係者から活動再開は不可能で、 実質的な『廃部』と聞いているんですよ!(かなり強気で)」 ベン村さ来「その関係者は誰ですか? もし、国士舘の関係者なら 剣道部にそんなことを言う人はいません。 私も国士舘の関係者です。 名前を言っていただければ本人に確認いたしますので 教えていただけますでしょうか?」 フジテレビ「(口ごもって)...えっ、 それでは善意で話してくださった方への プライバシーの侵害ですよ」 ベン村さ来「でも、学校の正式な発表は『解散』じゃないですか? それを無視して意味の大きい『廃部』をわざわざ使うのは おかしいじゃないですか? 報道機関がニュースを面白く演出してもいいんですか?」 フジテレビ「(バカにした溜め息) ...わかってませんねぇ。 それを我々の世界では報道の自由と言うんですよ!」 ベン村さ来「わかりました(キレそうになったので電話を切る)。」 ◆悔しかった! 暴れたくなるぐらい悔しかった! しかし、この悔しさは国士舘のOBということからではない。 私の放送作家という仕事からである。 ◆『プライバシーの侵害』『報道の自由』という言葉から思い出すのが…私の影法師である。 私は放送作家なので報道部とは無関係だが、たまにデスクがいないと苦情の電話をとる こともある。『プライバシーの侵害』と『報道の自由』は放送関係者がよく使うごまか しの言葉、詭弁なのだ。怒り狂う自分の影で笑っている自分が見えた時、情けなくて涙 が出た。この件については自分の中で解決できていない。これを見てくださっている皆 さんにも私の悩みは理解しにくいだろう。今回は笑いがないので一応、商売としてオチ をつけておく。『ブラックジャック』22巻の第210話「B・Jそっくり」を読んで 下さい。多少は理解していただけると思います。 |
ベン村さ来
『と言えば思い出すのが・・・』 ●ベン村さ来表紙 ●プロフィール 第一回 第二回 第三回 第四回 第五回 第六回 第七回 第八回 第九回 第十回←現在 第十一回 第十二回 第十三回 第十四回 第十五回 第十六回 第十七回 第十八回 第十九回 第二〇回 第三〇回 第四〇回 第五〇回 第六〇回 第七〇回 第八〇回 第九〇回 第百回 ●デーブ川崎表紙 |